ページをめくるほどに空気が薄くなっていくような閉塞感と、逃げ道が一つずつ塞がれていくような硬直感。終盤になるにつれて心臓がバクバクして読み終わるまでに1000回は深呼吸した。指先がチリチリする。

ミステリーとしての快感はもちろんあるのに、売りは「当てること」より「耐えること」にある、というのが好きなところ。状況の輪郭がはっきりするほど安心するはずなのに、この物語は逆に、理解が進むほど落ち着けなくなる。結末を“見届ける覚悟”を試してくる感じがある。

「それでは、始めよう・・・」p.329

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